海洋堂 1mビオゴジ 製作工程

 1mビオゴジを製作するに当たって一番の問題は
尻尾の強度です。
全長2mあるゴジラで、
尻尾を高々と跳ね上げているため強度のある
フレームが必要と考えました。
木製のフレームや金属製のフレームも考えましたが
木製では複雑に曲がった形状に出来ない。
金属製では重くなりすぎる。

いろいろ考えて塩ビ管を使用することにしました。
太さは750mm。
 単純に尻尾だけでは保持できないため、
 両足に固定する方法をとりました。
 並べるとこんな感じ。
 先端付近は500mmのパイプを使用。
 形が複雑なため熱を加えて曲げています。
 
 上半身、下半身、尻尾の
 3パートに分けて組立た状態で
 黒く下地色を塗っておきます。
 完全に組み立ててしまうと塗るのが大変です。
 組み付けるとこんな感じ。
 両足の奥までパイプを差し込みます。
 尻尾を取り付け
 膝付近までレジンを流し固定します。
 10kg程流しました。
 通常のタイプのレジンでは流し込みが間に合わない為
 180秒タイプのレジンを使用しました。
 流す料が多いと発熱速度が速くなるので、
 注意が必要です。
 
 この後尻尾に発砲ウレタンを流し込みます。
 上手に流し込まないと途中で硬化して
 先端まで行き届きませんのでこれまた注意。
 尻尾が硬化したら、
 上半身を組み付けて全身に発砲ウレタンを流します。
 眼は今回別パーツにしました。
 原型を製作してレジンで製作しています。
 理由は綺麗な虹彩を表現したかったのと、
 キットの造形にガタつきがありスムージングするより
 効果的だと判断したからです。
 ここまでの製作は私(HIGE)で
 彩色(虹彩も)は全て社長です。
 この生々しい彩色は流石ですね〜
 光沢をより強調するために
 ウレタンクリアーを数回に分けて厚吹きしています。
 口内の彩色は赤味を抑え調色しました。
 酒井ゆうじ氏の造形コンセプト『凶暴なる生命力』を
 損なう事のないよう留意して彩色しました。
 
 歯茎が結構覗く造形ですが、鼻先の表情が
 捲れ上がっている様子がないので
 極力上顎に押し込んでいます。